「他の外国人採用制度(技能実習など)と派遣は何が違う?」と疑問の経営者へ。人材派遣という仕組みが持つ独自の特徴を分かりやすく解説。
人材派遣を使った外国人採用は、「国内在住の即戦力を、必要な期間だけ使える」「在留資格・労務管理を派遣会社に任せられる」という点で、技能実習や特定技能とまったく違う“第三の選択肢”です。
一言で言うと、「長期育成なら技能実習・自社で抱える即戦力なら特定技能・需要変動に合わせて柔軟に回したい工程は外国人派遣」という役割分担で考えると、御社の人員戦略がかなりクリアになります。
【この記事のポイント】
- 外国人人材派遣は、すでに日本国内に在留している人材の中から、必要なスキル・日本語レベルを持つ方を、1日単位〜数年単位まで柔軟にアサインできる仕組みです。
- 正直なところ、「制度としての安さ」だけ見れば技能実習、「長期の戦力化」なら特定技能に分がありますが、「まず試してから正社員化したい」「繁忙期だけ増やしたい」という現場にとっては、外国人派遣が一番フィットするケースも珍しくありません。
この記事の結論
- 一言で言うと「国内在住の外国人材を“必要なタイミング・必要な期間だけ”即戦力として使いたいなら、技能実習でも特定技能でもなく“外国人材派遣”という枠で考えるべき」だと、私たちエムティックは考えています。
- 最も重要なのは、「何年抱える前提なのか」「在留資格のリスクをどこまで自社で持つか」「採用〜定着までに割ける社内リソースはどの程度か」を整理したうえで、派遣・技能実習・特定技能を組み合わせることです。
- 失敗しないためには、「派遣なら全部お任せで大丈夫」と思い込まず、在留資格の種類・派遣期間制限・就業内容の適法性を、派遣会社と一緒に“二重チェック”する体制を持つことが欠かせません。
技能実習・特定技能と比べたときの、外国人派遣という仕組みの“位置づけ”
夜中に「技能実習 派遣 違い」と何度も検索してしまう人事担当者の方へ
役員から「外国人も含めて人材戦略を出してほしい」と言われた翌日、夜中になってもPowerPointの1枚目だけが埋まらない。
ブラウザのタブには「特定技能 外国人 派遣 できる業種」「技能実習 派遣 違法」などのページが並び、「うちは本当に派遣でいいのか」「直接雇用も混ぜるべきか」とスクロールする指が止まらない。
正直なところ、「制度の図表」は理解していても、「自社の現場にとって何が一番ストレスが少ないか」という“人間の悩み”の答えが出ないまま、検索窓に同じワードを何度も打ち込み直してしまう——そんな状態が、このテーマにたどり着く読者の方のリアルだと思います。
技能実習・特定技能と派遣の“役割”を一言で整理すると
各種解説を総合すると、3つの仕組みは次のように整理できます。
- 技能実習(今後は育成就労): 「3年かけて新人を育てる」「国際貢献と技術移転」が主目的。
- 特定技能: 「人手不足分野で、5〜10年スパンの即戦力を自社の社員として抱える枠」。
- 外国人材派遣: 「国内在住の外国人材の中から、必要なスキルを持つ方を“期間限定で柔軟に使う”枠」。
実は、この3つを「どれを選ぶか」ではなく、「どのポジションをどの仕組みで埋めるか」に変換していくと、経営陣との会話が一気に楽になります。
検討時に確認したいポイント
必要な業務・人数・勤務条件・就業開始の希望時期を整理し、対応可能な範囲を確認してください。効果や適合性は個別の条件で異なります。
エムティックの外国人材派遣が持つ3つの特徴(他制度との違い)
特徴1:国内在住の人材だから「稼働までが早い」
大手派遣・人材サービス各社のデータでも、「国内在住外国人の派遣」は、直接採用と比べて“実際に現場に入るまでのリードタイムが短い”ことが強みとして挙げられています。
- 技能実習・特定技能(海外採用)の場合:
- 母国での募集〜選考〜書類作成〜入管審査〜入国で、数か月〜半年以上。
- 国内在住派遣の場合:
- 既に在留資格をお持ちの人材からマッチングするため、「打ち合わせから数週間〜1か月」で稼働開始できるケースが多いです。
特徴2:必要な期間だけ増減できる“フレキシブルさ”
人材派遣協会や厚労省の資料では、一般派遣(外国人含む)の受入期間は、同一組織単位で原則3年などのルールがある一方、短期〜中期の需要変動に対応しやすい仕組みとして整理されています。
- 「春と秋の繁忙期だけ」「新工場立ち上げの最初の半年だけ」といった局面で、
実は、「長期的には特定技能でチームを作りたいが、それまでの2〜3年は派遣で回したい」というご相談が、現場からはかなり多く寄せられています。
特徴3:在留資格・生活サポートを“丸ごと任せられる”
外国人雇用の完全ガイドでは、「派遣を使う大きなメリット」として、在留資格の確認・更新管理、生活面のフォローや通訳の手配などを派遣会社が代行してくれる点が強調されています。
- 在留資格の種類・期限・就労範囲の確認
- 更新時期の管理と、必要書類のご案内
- 住居・役所手続き・医療機関のご紹介など生活面のサポート
こうした業務を自社で全て行う場合、人事・総務の工数は1人あたり月数時間〜十数時間に達することも珍しくありません。
よくある質問(7問)
- Q:外国人を派遣で受け入れるのと、特定技能で直接採用するのは何が違いますか? A:派遣は雇用主が派遣会社で、在留資格管理や労務管理をお任せいただける一方、直接採用は自社で全てを負う代わりに長期戦力として育成しやすいという違いがあります。
- Q:技能実習生を派遣で受け入れることはできますか? A:一般の労働者派遣として技能実習生を受け入れることは認められておらず、受入形態や指揮命令の構造がまったく異なります。
- Q:外国人派遣はどの在留資格の方が対象になりますか? A:「技術・人文知識・国際業務」など通常の就労系在留資格が中心で、一部分野では特定技能の派遣も認められていますが、分野や業務内容による制限があります。
- Q:派遣期間の上限はありますか? A:一般派遣は同一組織単位で原則3年が上限とされており、外国人派遣も日本人と同じルールが適用されます。
- Q:コストは特定技能や技能実習と比べてどうですか? A:時給換算では派遣会社のマージン分が上乗せされますが、自社での採用・在留管理・生活支援コストが不要になるため、短期〜中期の需要に対しては割高になりすぎないケースも多いです。
- Q:派遣から正社員に切り替えることはできますか? A:紹介予定派遣などのスキームを使えば、一定期間の派遣就業後に双方合意のうえで直接雇用に切り替えることが可能です。
- Q:派遣を選ぶときに気をつけるべき法的リスクは何ですか? A:在留資格と就業内容のミスマッチ、不法就労助長、派遣期間制限の超過などで、派遣先にも責任が及ぶリスクがあり、契約・運用の両面でのチェックが必要です。
国内在住者でも開始前の確認を省略しない
国内に住んでいることだけを理由に、すぐに自社で働けると判断することはできません。本人の在留状況、現在の仕事、必要な手続き、通勤や受け入れ準備を確認します。候補者を紹介できる日と実際に働ける日を分け、現場へは確定している情報を伝えるようにしてください。
在留資格名と実際の担当業務を照合する
就労可否を確認する際は、在留資格の名称を一覧表に当てはめるだけで終わらせず、実際に任せる業務を具体化します。部署名や職種名が同じでも、日常の作業内容は会社によって異なります。主な仕事、付随する仕事、勤務場所、業務の割合などを整理し、本人の在留状況と照合できるようにしてください。資格名だけで判断がつかない場合は、どの作業が問題となるのかを明確にして、出入国在留管理庁などへ確認します。
本人から説明を受ける際は、在留カードの記載だけでなく、必要に応じて指定書や資格外活動許可など、判断に関わる資料を確認します。確認が必要な資料は在留状況によって異なります。日本に住んでいることや、前の会社で働いていたことを、そのまま自社でも同じ条件で働ける根拠にしないでください。採用担当者が確認した内容を現場にも必要な範囲で伝え、担当可能な業務と確認中の業務を区別します。
採用時の確認結果は、業務や在留状況が変われば見直しが必要です。配置転換、勤務先の変更、副業の申出などを、在留資格の確認担当者へつなぐ運用を決めます。申請をしたことと許可されたことは区別し、許可を見込んで未確認の業務を始める計画は避けましょう。確認した日、参照した資料、問い合わせ先、回答内容を記録しておくと、担当者が変わっても判断の経緯をたどれます。個別事情を省いて、過去の回答を別の人へそのまま当てはめないことも大切です。
初日の準備を、本人の行動に沿って点検する
受け入れ準備は、社内の書類が完成しているかだけでなく、本人が初日に迷わず行動できるかで点検します。到着する場所、受付で伝える名前、遅れた場合の連絡先、持ち物、更衣場所、休憩場所を順に確認してください。案内に使う地図や写真は、実際の入口や現在の表示と合っているか見直します。勤務先が複数ある場合は、本社の住所と出勤先の住所を取り違えないよう、それぞれの用途を明記すると分かりやすくなります。
初日の説明を一度に詰め込みすぎず、今すぐ必要な事項と後から確認できる事項に分けます。安全に関する行動、作業を止める判断、困ったときの連絡方法は、仕事を始める前に確認します。一方、制度の詳細などは資料の保管場所と質問先も案内し、その場ですべてを覚えることを求めないようにしましょう。説明する担当者が変わっても内容が食い違わないよう、使う資料と説明の順序をそろえておくことが大切です。
受け入れ後は、予定した説明が実施できたか、本人が質問できたか、現場の担当者に無理が生じていないかを確認します。質問がなかったことだけを理解や満足の証拠にしないでください。通勤、休憩、指示の受け方など、具体的な場面を挙げて聞くと確認しやすくなります。見つかった不明点には対応者と次の確認日を設定します。受け入れ体制は一度作れば完成ではなく、実際の業務と本人の理解に合わせて更新するものです。
まとめ
- 外国人材派遣は、「国内在住の即戦力を、必要な期間だけ柔軟に使える」という点で、技能実習・特定技能とは役割が異なる“第三の選択肢”です。
- 在留資格の確認・更新管理や生活サポートを派遣会社にお任せいただくことで、人事・総務の方は“現場の戦略と評価”に集中でき、特定技能や育成就労との組み合わせもしやすくなります。
いまご検討中の現場は、製造・介護・飲食のうち、どの領域の人員不足がいちばん強い状況に近いでしょうか。
外国人採用・人材活用のご相談
自社に合う採用方法を、
条件の整理から相談しませんか。
派遣・人材紹介・特定技能の支援について、必要な人材と受け入れ体制を整理しましょう。採用方法が決まっていない段階でも、現在のお困りごとをお知らせください。
- 必要な人数・開始時期を相談したい
- 費用や対応範囲を確認したい
- 受け入れ準備を整理したい
お問い合わせの際は「業務内容・勤務地・人数・希望時期」をお知らせいただくと、確認がスムーズです。

