制度の構成要素を理解する!特定技能の「14分野」と技能実習の「職種」

「うちの工場・居酒屋・ホテルは特定技能で外国人を雇えるエリア?」と気になる経営者へ。制度を構成する対象職種(要素)のすべて。

特定技能の「特定産業分野」は現在16分野、技能実習(移行対象職種)は約90職種170作業と整理されており、自社がどこまで受け入れ可能かは「分野・職種・作業レベル」で照らし合わせて判断できます。

一言で言うと、「御社の工場・居酒屋・ホテルが対象かどうか」は、“自社の実際の仕事内容”を、出入国在留管理庁と厚生労働省が公表している分野・職種一覧に一度冷静にマッピングすることで、かなりクリアになります。


目次

【この記事のポイント】

  • 特定技能1号は16分野(旧14分野)に拡大しており、外食業・宿泊・自動車運送・林業など、2024年以降に追加された分野も含めて整理する必要があります。
  • 技能実習は約94職種171作業(移行対象)と細かく区切られており、「工場」「建設」などのざっくりした名前ではなく、“作業レベル”で対象かどうかが決まります。
  • 弊社の経験から申し上げると、「うちは製造業だから全部OK」「飲食だから外食業に当てはまるはず」と思い込んだまま進めると、分野外業務や資格外活動に踏み込みかねないので、一度“制度の地図”を広げて確認することが欠かせません。

この記事の結論

  • 一言で言うと「特定技能は“16分野のどれに当たるか”、技能実習は“94職種171作業のどこに当たるか”を先に特定してから、受け入れ可否を判断する」のが、もっとも安全な進め方です。
  • 最も重要なのは、自社の実際の業務内容を“採用したいポジション単位”で分解し、特定技能の分野別Job Descriptionと、技能実習の職種・作業一覧を照らし合わせることです。
  • 失敗しないためには、「業種名だけで安易に判断しない」「グレーな業務を特定技能に混ぜない」「必要なら登録支援機関や専門家と一緒にマッピングを行う」ことが不可欠です。

まず「うちの仕事」がどこに載っているかを知る

夜中に「特定技能 14分野 一覧」と打ち込んでしまう経営者

月末の締めが終わった23時、オフィスの明かりがほとんど消えた中で、ひとりPCの前に座り、「特定技能 14分野」「技能実習 職種 一覧」と検索する。

法務省のPDFやよく分からない図解ブログをタブで開きすぎて、ブラウザの上部がアイコンだらけになり、「結局、うちの工場はどこに入るんだ」と小さく息が漏れる。

よくあるのが、「とりあえず外食業」「とりあえず工業製品製造業だろう」と当たりをつけてはみるものの、Job Descriptionの細かい文言を読み始めたあたりで、スマホを置いてしまうパターンです。

特定技能は“16分野”、技能実習は“94職種171作業”がスタート地点

出入国在留管理庁は、特定技能1号の受け入れ分野として、介護・ビルクリーニング・工業製品製造業・建設・造船・自動車整備・航空・宿泊・農業・漁業・飲食料品製造・外食業・自動車運送・鉄道・林業・木材産業の16分野を公表しています。

一方で、技能実習(移行対象職種)は、農業・漁業・建設・食品製造・繊維・機械金属など7カテゴリーにまたがり、94職種171作業として細かく定義されています。

実は、この「16分野」と「94職種171作業」は、特定技能と技能実習をつなぐ“制度の地図”のようなもので、自社の仕事がどこに載っているかを知ることが最初の一歩になります。

弊社が現場で感じた「思っていた分野と違った」瞬間

以前、ある金属加工工場様から「うちは建設分野の特定技能だと思う」とご相談をいただいたことがあります。

現場を一緒に拝見していくと、実は構内での製品加工や検査が中心で、「工業製品製造業分野」に該当する作業が大半でした。

「実は、ここを勘違いしたまま進めると、あとから資格外活動の話になりかねないんです」とお伝えしたとき、社長が「危なかった…」と椅子にもたれた姿を今でも覚えています。


特定技能の16分野と、自社がどこに当たるのか

特定技能1号の16分野をざっくり整理する

特定技能1号の分野ごとの仕事内容は、出入国在留管理庁のJob Descriptionで公表されています。

大まかに見ると、以下のようなイメージです(代表的な業務例)。

分野代表的な仕事の例
介護施設での身体介護・生活支援など
ビルクリーニングオフィス・施設の清掃、客室清掃など
工業製品製造業機械部品や金属製品の加工・組立
建設型枠・鉄筋・とび・左官など現場作業
造船・舶用工業造船工場での溶接・組立
自動車整備自動車の点検・修理
航空空港でのグランドハンドリングなど
宿泊ホテルのフロント・客室対応・レストランなど
農業露地野菜・施設園芸の栽培管理など
漁業漁船での操業・水産加工場での選別など
飲食料品製造食品工場での製造・包装
外食業調理・接客・店舗管理など
自動車運送トラック・バス・タクシーの運転など
鉄道列車運転・車両整備など
林業伐採・造林など山林での作業
木材産業製材・合板製造など

「工場」「居酒屋」「ホテル」というざっくりした言葉は、上のどの分野に乗るのかを、まずはJob Descriptionの文言で確かめるのが安全です。

対象かどうかを見極める“3つの質問”

  1. 実際にやってもらいたい仕事は、Job Descriptionに書いてある業務とほぼ重なるか。
  2. その仕事を1日8時間やってもらったとき、「分野外の業務」がどのくらいの割合になりそうか。
  3. 将来的に分野内の別の企業に転職する可能性を考えたとき、業務内容が分野の一般的な仕事とズレていないか。

ケースによりますが、「分野外業務が3割を超えそうなら、設計自体を見直した方がいい」と専門家が指摘することもあります。

体験談:外食業と宿泊の“境界”でもめかけた案件

あるホテルチェーン様で、朝食ビュッフェのキッチンスタッフを「外食業の特定技能」で雇おうとされたケースがありました。

しかし、実際のシフトを拝見すると、チェックイン対応の手伝いや客室への備品補充など、宿泊分野の仕事がかなり含まれていることが分かりました。

最終的には「宿泊分野」での採用に切り替え、業務内容もJob Descriptionに合わせて整理し直すことで、後々のトラブルの芽をつぶすことができました。


技能実習の「職種・作業」とのつながりを理解する

技能実習は“職種名”より“作業”が大事

技能実習の対象職種は、厚生労働省の「移行対象職種・作業一覧」で94職種171作業として定義されています。

例えば、「機械・金属関係」の中だけでも、機械加工、金属プレス、仕上げ、電子機器組立てなど、かなり細かく分かれています。

実は、「うちは機械加工っぽい」という感覚ではなく、一覧に載っている作業名と日々の業務内容を一つずつ照らしていく作業が必要です。

特定技能と技能実習の“橋渡し”としての職種

多くの解説では、「技能実習の職種・作業」と「特定技能の分野」が、移行しやすいように設計されていると説明されています。

例えば、食品製造系の技能実習からは飲食料品製造分野、建設の技能実習からは建設分野、機械・金属の技能実習からは工業製品製造業分野、といった形です。

ケースによりますが、「今、実習で受け入れている職種がどの特定技能分野につながるのか」を一度一覧表で把握しておくと、中長期の人員計画が立てやすくなります。

現場で伺った「実は、実習職種を間違えていた」というお話

以前、ある中小製造業様の総務ご担当者から、「実は、うち、技能実習の職種を“組立”にしていたけど、実際は検査が多いんです」とご相談をいただいたことがあります。

厚労省の一覧を一緒に確認すると、検査は別の作業として定義されており、そのまま特定技能の分野に移すときに説明がしづらい状態でした。

「実はこういうズレがあると、あとで書類を揃えるときに苦労します」とお伝えしたところ、「早めに気づけてよかった」と肩の力が抜けたような表情をされていました。


よくある質問(7問)

Q1:特定技能の分野は今いくつありますか?

A:特定技能1号は現在16分野で、介護・外食・宿泊など人手不足分野ごとに定められています。

Q2:自社が特定技能の対象かどうかは、どうやって調べますか?

A:入管庁のJob Descriptionで16分野の業務内容を確認し、自社の実際の仕事とどの程度一致するかを照らし合わせて判断します。

Q3:技能実習の職種は何種類ありますか?

A:厚労省の移行対象職種一覧では、94職種171作業として定義されています。

Q4:技能実習のどの職種から特定技能に移行できますか?

A:多くの職種で特定技能の対応分野が整理されており、食品製造→飲食料品製造、建設→建設、機械金属→工業製品製造業などが典型例です。

Q5:工場で軽作業全般をお願いしたい場合、どの分野に当たりますか?

A:業務内容によりますが、製品加工や組立が中心なら工業製品製造業分野、食品ラインなら飲食料品製造分野が候補になります。

Q6:居酒屋・レストランは特定技能の対象になりますか?

A:一般的な飲食店は外食業分野の対象となり、調理・接客・店舗管理などがJob Descriptionに含まれています。

Q7:ホテルでフロントと簡単な調理を両方お願いしたい場合は?

A:宿泊分野をベースとしつつ、業務の大部分がどちらに寄っているかを確認し、分野外業務が多くなりすぎないよう設計する必要があります。


まとめ

  • 特定技能は16分野、技能実習は94職種171作業という“制度の地図”があり、自社の仕事がどこに載っているかを確認することがスタート地点です。
  • 「工場」「居酒屋」「ホテル」といった業種名だけでは判断せず、Job Descriptionと職種・作業一覧を使って、業務内容レベルでマッピングすることが、不法就労リスクを避ける近道です。
  • 迷ったときは、お一人でPDFと格闘するよりも、登録支援機関や弊社のような専門家と一緒に「実際に任せたい仕事」を紙に書き出しながら照らし合わせる方が、圧倒的に早く、かつ安全に答えにたどり着けます。

迷っていらっしゃるなら、まず「任せたい仕事」を3つだけ箇条書きにし、その内容から弊社と一緒に分野・職種を特定していくやり方を試してみませんか。

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