特定技能の対象職種と各分野で任せられる業務範囲の詳細
特定技能による外国人材の受け入れは2026年現在、16分野に拡大しています。
2024年に「自動車運送業・鉄道・林業・木材産業」の4分野が追加され、2026年1月の閣議決定でさらに「リネンサプライ・物流倉庫・資源循環」の3分野が加わり、対象分野は合計19分野となりました。
受け入れ見込み数も2028年度末までの5年間で123万人超へと大幅に引き上げられ、深刻な人手不足を抱える企業にとって特定技能制度は不可欠な選択肢になっています。
この記事のポイント
- 特定技能1号は19分野、2号は11分野で受け入れ可能(2026年1月時点)
- 建設・外食・介護など主要産業での受け入れ実績が急増中
- 各分野で従事できる業務範囲と要件が明確に定められている
この記事の結論
特定技能で外国人材を受け入れる際に押さえるべき核心は以下の通りです。
- 自社の業種が特定技能の対象分野に該当するか、日本標準産業分類コードで確認する
- 1号と2号では技能レベル・在留期間・家族帯同の可否が大きく異なる
- 分野ごとに「従事可能な業務」と「付随業務」が定められており、範囲外の業務は不可
- 受け入れには技能試験・日本語試験の合格または技能実習2号修了が必須
- 建設・介護など一部分野では受け入れ人数の上限設定がある
特定技能制度の基本構造と2つの区分
特定技能1号と2号の決定的な違い
正直なところ、多くの企業様が「とりあえず特定技能で人を入れたい」とお考えになりますが、1号と2号の違いを理解しないまま進めると、後で手続きの壁にぶつかってしまいます。
特定技能1号は「相当程度の知識・経験を必要とする技能」を持つ人材向けで、在留期間は通算5年が上限です。
技能試験と日本語試験(JFT-Basic A2相当またはJLPT N4以上)の合格、もしくは技能実習2号の良好な修了が要件となります。
家族の帯同は認められず、単身での滞在が前提です。
一方、特定技能2号は「熟練した技能」が求められ、1号よりも高度な技術レベルが必要です。
特定技能2号試験の合格に加え、監督者としての実務経験も求められます。
在留期間は最長3年ごとの更新で上限がなく、要件を満たせば将来的に永住申請も可能になります。
配偶者と子の帯同も認められるため、長期的な人材確保に適しています。
受け入れ人数の現状と今後の見通し
2025年12月末時点で特定技能の在留外国人数は約39万人を突破し、前年末から約10.5万人の純増を記録しました。
このうち特定技能1号が大部分を占め、2号は急速に増加中ながらもまだ数千人規模にとどまっています。
実は、政府は当初2024年度からの5年間で82万人の受け入れを見込んでいましたが、2026年1月に123万人へと上方修正しています。
これは人手不足の深刻化と、対象分野の拡大が背景にあります。
特定技能で受け入れ可能な全19分野の詳細
主要産業分野の業務内容と特徴
特定技能制度では、各分野で従事できる業務が厳格に定められています。
以下、主要な分野について現場の実態を踏まえて解説いたします。
介護分野では、介護施設での身体介護や生活支援業務に従事できます。
ただし、訪問介護事業は対象外となっているため注意が必要です。
介護分野は特定技能1号のみの受け入れで、2号への移行はできません。
建設分野は土木と建築の2区分に分かれ、特定技能1号では指導者の指示・監督のもとで作業に従事します。
一方、特定技能2号では複数の建設技能者を指導しながら工程を管理する役割を担います。
建設業では「建設キャリアアップシステム」への登録が実質的に必須となっており、技能レベルの可視化が進んでいます。
外食業分野は飲食物調理・接客・店舗管理といった外食業全般が対象です。
レストランチェーンでは、実際に特定技能人材を配置したことで店舗オペレーションが安定したという声が多く聞かれます。
ケースによりますが、深夜営業の継続が可能になった事例もあります。
飲食料品製造業分野では、酒類を除く飲食料品の製造・加工及び安全衛生業務に従事できます。
食品工場のお客様からは「弊社の力を借りて工場は効率的に稼働することが出来ている」との評価も寄せられています。
製造業関連の3分野統合と工業製品製造業への再編
2026年1月の閣議決定により、従来の「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」の3分野が「工業製品製造業」として統合されました。
この再編により、電線・ケーブル製造、プレハブ住宅製品製造、家具製造、定形・不定形耐火物製造、生コンクリート製造、ゴム製品製造などの業務区分が追加されています。
よくお寄せいただくのが、「うちの工場は対象になるのか」というお問い合わせです。
日本標準産業分類のコードで確認するのが確実で、不明な場合は登録支援機関や行政書士にご相談いただくことをおすすめいたします。
2024年以降に追加された新分野の特徴
自動車運送業ではトラック・バス等の運転業務が対象となり、深刻なドライバー不足への対応が期待されています。
鉄道分野も同様に、鉄道運行に関わる業務で外国人材の活用が可能になりました。
林業・木材産業では、森林の伐採・造林から木材の加工まで幅広い業務が対象です。
地方の林業事業者様にとって、特定技能制度は貴重な労働力確保の手段となっています。
リネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野は2026年1月に追加されたばかりで、まだ受け入れ実績は少ないものの、今後の拡大が見込まれています。
受け入れ時に企業が満たすべき要件と手続き
技能試験と日本語試験の合格基準
特定技能1号で外国人を受け入れる場合、対象者は分野ごとに定められた特定技能1号評価試験に合格する必要があります。
ただし、技能実習2号を良好に修了した場合は試験が免除されます。
日本語能力については、JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)でA2相当、またはJLPT(日本語能力試験)N4以上が求められます。
最初は半信半疑だった企業様も、実際に日本語N4レベルの人材を受け入れてみると「日常会話は問題なくできる」と評価が変わるケースが多いです。
受け入れ人数の上限と分野別の制約
特定技能制度全体としては受け入れ見込み数が設定されており、2028年度末までの5年間で特定技能1号が80万5,700人(19分野)、育成就労が42万6,200人(17分野)となっています。
建設分野と介護分野では、企業ごとの受け入れ人数に上限が設けられています。
建設業の場合、特定技能外国人の人数が日本人常勤職員数を超えないよう管理する必要があります。
登録支援機関の活用と自社支援の選択
受け入れ企業(特定技能所属機関)は、外国人材に対して職業生活・日常生活・社会生活の支援を提供する義務があります。
自社で支援体制を整えるか、登録支援機関に委託するかを選択できます。
正直なところ、初めて特定技能人材を受け入れる企業様の大半は登録支援機関を活用されています。
「依頼したらすぐに動いてくれるので重宝しています」という清掃会社様の声があるように、専門機関のサポートは心強いものです。
分野別の受け入れ実績と企業の活用事例
建設業における特定技能活用の実態
建設分野では、土木と建築の2区分で合計19業種が対象となっています。
土木分野では道路工事やアスファルト敷設、橋梁建設などが主な業務で、精密な測量や地盤強化が求められます。
実際の現場では、特定技能2号に移行した外国人が複数の建設技能者を指導しながら工程管理を担うケースも増えています。
ある建設会社様では「技能実習から特定技能1号、さらに2号へとステップアップした人材が現場リーダーとして活躍している」との事例がございました。
外食・飲食料品製造業での成功パターン
外食業分野では、レストランチェーンやホテルでの活用が進んでいます。
「もはや弊社無しのオペレーションは考えられない」という飲食会社様の声は、特定技能人材が企業の基幹労働力となっている現状を示しています。
飲食料品製造業では、食品工場での製造ラインや品質管理業務に従事するケースが多く、「しっかり人選してもらえるので非常に助かっている」という評価が寄せられています。
ただし、付帯業務として認められる配送業務は、自社製品の納品に限られ、全く別の物の配送は不可となっている点に注意が必要です。
介護・ビルクリーニングでの定着状況
介護分野は人手不足が特に深刻で、特定技能制度への期待が高い分野です。
老人福祉・介護事業や障害者福祉事業が対象となりますが、訪問介護事業は除外されています。
ビルクリーニング分野では、建築物の清掃業務全般が対象です。
「教育体制と会社に相談しやすい体制が整っているので安心して働けます」という派遣従業員の声があるように、受け入れ体制の整備が定着率向上の鍵となっています。
特定技能人材の雇用で避けるべき失敗パターン
業務範囲の誤解による不許可リスク
よくある失敗が、特定技能の対象業務を拡大解釈してしまうケースです。
各分野で従事できる業務は法令で明確に定められており、範囲外の業務に従事させると不許可や在留資格取消のリスクがあります。
例えば、飲食料品製造業で受け入れた人材を、全く関係のない商品の配送業務に充てることはできません。
付帯業務として認められるのは、あくまで自社製品に関連する範囲です。
日本語能力の過小評価
「N4レベルでは現場で使えないのでは」という不安を持つ企業様は多いのですが、実際には基礎的な日常会話は十分可能なレベルです。
むしろ問題は、受け入れ後の日本語教育機会を提供しないことです。
ある製造業の事例では、「色んな国籍の人が働いているので、少しくらい日本語が出来なくても助けてくれる先輩がいます」という環境を整えたことで、定着率が大幅に向上しました。
登録支援機関の選定ミス
登録支援機関によってサポートの質には大きな差があります。
料金の安さだけで選ぶと、必要な支援が受けられず、結果的に外国人材が早期離職してしまうケースがあります。
「とても働きやすい職場です。たくさん現場があるので、いろいろな職業体験が出来ます」という従業員の声があるように、キャリア形成の機会を提供できる支援機関を選ぶことが重要です。
今後の制度変更と受け入れ拡大の方向性
2026年の制度改正ポイント
2026年1月の閣議決定では、受け入れ見込み数の大幅な引き上げに加え、3分野(リネンサプライ・物流倉庫・資源循環)の追加が決定されました。
これにより、特定技能1号の対象は全19分野へと拡大しています。
また、2025年4月1日施行の改正により、届出ルールの変更や運用改善が行われています。
企業様は最新の制度変更を常に確認し、コンプライアンスを維持する必要があります。
特定技能2号の拡大と永住申請への道筋
特定技能2号の対象分野は2023年6月に2分野から11分野へと大幅に拡大されました。
2号は在留期間の上限がなく、家族帯同も可能で、将来的な永住申請の道も開かれています。
2025年6月末時点で特定技能1号の外国人材の総数は333,123人に達し、そのうち9割以上が特定技能2号への移行を希望しているというデータもあります。
企業様にとって、優秀な人材を長期的に確保するには、2号への移行支援が鍵となります。
育成就労制度との関係性
2027年4月1日から開始予定の「育成就労」制度は、技能実習制度に代わる新たな枠組みで、17分野で42万6,200人の受け入れが見込まれています。
育成就労から特定技能へのスムーズな移行が想定されており、人材育成と長期雇用を両立させる仕組みが整備されつつあります。
よくある質問
Q1:特定技能と技能実習の違いは何ですか?
特定技能は即戦力としての就労が目的で、転職も可能です。
技能実習は国際貢献を目的とした技能移転制度で、原則として転職はできません。
特定技能1号は技能実習2号を良好に修了すれば試験免除で取得できます。
Q2:建設分野で受け入れできる業種は具体的にどれですか?
土木分野と建築分野に分かれ、合計19業種が対象です。
土木では道路工事・橋梁建設・舗装工事など、建築では大工工事・とび工事・左官工事・塗装工事・防水工事などが含まれます。
Q3:外食業で雇用した特定技能人材に配送業務をさせられますか?
外食業分野の対象は飲食物調理・接客・店舗管理です。
配送業務は基本的に対象外ですが、付帯業務として店舗内での配膳などは可能です。
ケースによりますが、デリバリー専門店の配達は対象業務に含まれる可能性があるため、事前確認が必要です。
Q4:特定技能2号になると何が変わりますか?
在留期間の上限がなくなり、3年ごとの更新で永住申請も可能になります。
配偶者と子の帯同も認められ、監督者として複数の技能者を指導する役割を担います。
Q5:介護分野で訪問介護の業務はできますか?
訪問介護事業は特定技能の対象外です。
老人福祉・介護事業の施設内での身体介護や生活支援業務のみが対象となります。
Q6:受け入れ企業に人数制限はありますか?
建設分野では特定技能外国人の人数が日本人常勤職員数を超えないよう制限があります。
介護分野にも事業所ごとの上限が設定されています。
その他の分野では基本的に企業ごとの人数制限はありませんが、分野全体の受け入れ見込み数は設定されています。
Q7:特定技能人材は転職できますか?
特定技能1号・2号ともに同一分野内であれば転職可能です。
ただし、新しい受け入れ企業で在留資格変更許可申請が必要となり、許可が下りるまでは転職できません。
Q8:日本語試験はどのレベルが必要ですか?
特定技能1号では日本語能力試験N4以上、またはJFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)A2相当が必要です。
技能実習2号を修了していれば日本語試験は免除されます。
Q9:登録支援機関への委託は必須ですか?
自社で支援体制を整えられれば委託は必須ではありません。
ただし、初めて受け入れる企業様や支援体制が不十分な場合は、登録支援機関への委託が実質的に必要となります。
Q10:製造業の3分野統合で何が変わりましたか?
2026年1月の閣議決定で「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」が「工業製品製造業」に統合されました。
業務区分が追加され、電線・ケーブル製造やゴム製品製造なども対象となっています。
まとめ
特定技能制度は2026年現在19分野に拡大し、受け入れ見込み数も123万人超へと大幅に増加しています。
建設・外食・製造・介護など主要産業での活用が進み、企業の基幹労働力として定着しつつあります。
受け入れを成功させるポイントは以下の通りです。
- 自社業種が対象分野に該当するか、日本標準産業分類コードで正確に確認する
- 特定技能1号と2号の違いを理解し、長期的な人材育成計画を立てる
- 従事可能な業務範囲を正確に把握し、範囲外の業務をさせない
- 技能試験・日本語試験の要件を満たした人材を選定する
- 信頼できる登録支援機関を選び、手厚い支援体制を構築する
この状態ならまだ間に合います。
人手不足が深刻化する前に、特定技能制度の活用をご検討いただき、受け入れ体制を整えることが、企業様の持続的成長につながります。
お迷いでしたら、まずは弊社のような登録支援機関や行政書士にご相談いただき、貴社に最適な受け入れプランを設計することをおすすめいたします。
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